本日、公演最終日を迎えたマシュー・ボーン版『白鳥の湖(Swan Lake)』の公演に行ってきました。今回は初日に行っているのでそれから数えて2ヶ月振り。さすがに来日直後の初日と2ヶ月踊り続けた最終日では、メンバーの踊りの質が全然違う。また最終日ということもあって全体のテンション高目。みんな伸びやかだし、体に踊りが染みついている感じ。
白鳥役はジェイソン・パイパー。初日と同じ。でもやはり動きが全然良くなっていた。今思えば初日はまだ手探りだったのかな。今日は最後ということで全部出し切るように踊っていました。もともと手足は長いのですが、踊りだすとより大きく見えるタイプ。ただ古典をやっていた人ではないので、ラインの美しさというのはあまりないかな。
王子役は首藤康之。2年前の公演では白鳥を踊っていたが今回は王子役。神経質というか繊細さを強調した役作りで、白鳥との一体感がとても強い。もともと古典作品のダンサーだったので、動きのラインがとても美しい。「白鳥よりも白鳥らしい」印象。ただその分、周りの人間達との関係には終始違和感があった。まぁ、疎外感やコンプレックスを抱える、精神的に病んでいる役どころなのだからそれでもいいのかもしれないが。
今日の公演は初日とは違いオーケストラの生演奏付き。テープ音源と違い、音に深みと厚みがあるので、物語の説得力がより強くなった印象。
カーテンコールでは観客席は軒並み立ち上がりスタンディング状態。かなり熱狂的な雰囲気になりました。舞台上のダンサー達もにこやかな笑顔だったので、満足な仕上がりだったのかな。
この作品、実は個人的にはあまり「好き」ではないのですが(見ていて精神的に滅入ってくる)、プロダクションとしてはとても「面白い」と思います。古典作品として王道の「白鳥の湖」を、解体して、現代風のエッセンスを注入して、再生させる。またそこかしこに振付家マシュー・ボーンの、古典作品に対する敬意が見え隠れして、彼のバレエへの愛情を感じることができるからです。
マシュー・ボーン作品は今度「ラ・シルフィード」を元にした『愛と幻想のシルフィード』が上演されます。とりあえずチケットは押さえてありますが、どんな作品になっているのでしょうか。興味津々。
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