結局6日間の公演全てに足を運んだ。
見る前は「全日チケット買っちゃったけど、つまんなかったらどーしよー」と思っていたのだが、初日を見て「全日買っておいて良かった!」と安心した。そのくらい面白い作品。バレエ史上の記念碑的な作品ではないと思うけど、エネルギーに満ちた佳作だと思う。
2パターンのキャストで上演されたけど、どちらも魅力的だった。バーミンガム・ロイヤルバレエからのゲストである二人、S.ヒメネスさん&I.マッケイさんは、恵まれた体格と、振付への深い理解を持った明確な動きが素晴らしかった。対して新国キャストである湯川麻美子さん&山本隆之さんは、丁寧で繊細な表現と、新しいものにチャレンジしようとする意欲溢れた視線が魅力。日を追うごとに一つ一つの動きが明確になっていき、最終日は完璧ともいえる出来になっていた。
個人的に「お疲れさま!」と言いたいのは吉本泰久さん。アクロバティックで体力的にとてもハードな神学生2という役を5日間踊り通した。体のキレもよく、大きな拍手をもらっていたのも当然という気持ちです。
1日だけ神学生2を踊った新人・八幡顕光くん。研修所を修了〜入団してすぐの大抜擢ということで注目していたけれど、期待以上の素晴らしい出来。小柄ながら存在感ある踊りで、こちらも大きな拍手をもらっていました。今後も期待大です(来年のデュアド作品にも出演するらしいし)。
また今回は男性陣が奮闘。15〜6人で一斉に跳躍する場面は、やはり迫力がありました。
あと女性陣も含めてのことですが今回は衣装の着替えが盛り沢山。袖に入って2分で衣装チェンジ!ということが何度もあり、舞台裏はすごいことになっていたのでしょうね。
演奏は東京フィル、合唱は新国立劇場合唱団、独唱は佐藤美枝子(ソプラノ)、ブライアン・アサワ(カウンターテナー)、河野克典(バリトン)。みな質の高い音楽を聴かせてくれました。特に歌手陣の出来が素晴らしかった。
同時上演の『ライモンダ』第1幕夢の場は、『カルミナ〜』の前ということで印象がどうしても弱くなってしまうけれど、悪くない内容だったと思う。群舞は新人が7〜8名入っていたこともあり初日は物足りなさが残ったが日に日に良くなっていっていた。やはり練習を何度もやるよりも本番をこなしてこそ上達するものなんだな、と思った。
そんなわけで充実した公演期間だった。作品の持つパワーをまともに受けてしまったので、しばらくの間は『カルミナ〜』のメロディーが頭の中でリピートしそうです。
とはいいつつ、すぐにシュトゥットガルト・バレエ団の来日公演、ギエム公演と続くので、頭の切替で苦労しそうです。
「カルミナ・ブラーナ」を見るなら日本での本家O.F.C.を忘れてもらっては困ります。バレエだけでなく合唱団員も踊ります。今年はオルフの3部作一挙上演!年末は合唱舞踊劇「カルミナ・ブラーナ」をよろしくお願いします。