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新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』その3

GWの谷間の平日ということで、空席もそこそこあった今日の公演。でも中身はとーっても濃い舞台でした。

なんといってもこの公演が現役最後の全幕主役となる志賀三佐枝。基本に忠実で安定した技術を持つバレリーナとして、これまでいろんな舞台に立ってきました。最後となるオーロラはどんな感じになるのか...。そう思っていましたが、実際幕が上がると軽やかで何かキラキラした、奥ゆかしいお姫様がいました。技術的にはまったく危ない箇所はなく、「これで引退なんてもったいない...」と思わせる踊りでした。なんかこのバレエ団で一番踊れるのは実は志賀さんなのでは...と感じました。
本人は「一番いいときにやめる」と新聞で語っていましたが、まさにそういう舞台となりました。
終演後、カーテンコールで長年の師である牧阿佐美芸術監督と抱き合っている姿は、見ているこちらの目頭が熱くなりました。
いい舞台をありがとう。お疲れさまでした。

彼女にとって最後の「王子様」となったのはデニス・マトヴィエンコ。2日前の好調さそのままに、高いテクニックと安定したサポートで志賀さんを支えていました。今日はいつも以上に丁寧なサポート、そのおかげもあり、とてもいい舞台になりました。

リラの精は西川貴子。個人的にはあまりリラには向いていないように感じました。もともとテクニック系には強いのですが、舞台全体を優しく包み込むような雰囲気をだすのはどうも...。『ジゼル』のミルタのように冷たく君臨するのはいいんですけどね。

青い鳥のグレゴリー・バリノフは◎。高い跳躍と余裕のある安定した踊りはいつ見ても素晴らしい。愛くるしい笑顔もあいまって、とても楽しい気分になりました。フロリナ王女のさいとう美帆は、無垢で素直な踊り。透明感があってキレイでした。

カラボスはマシモ・アクリ。相変わらずこの人の演技は濃くてアクが強い。それも陽性のアクなので、暴走すればするほど面白い。大好きですよ、この方。

今日は座席が2階バルコニーという舞台にとても近い場所だったので、いつも(3階正面)と比べてダンサー達の表情がとてもよく見えました。メインで踊る人達だけでなく、脇で立っているだけの人達の表情もいろいろと楽しめました。

明日はいよいよ最終日。どんな感じになるのかなー。

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