東京バレエ団の『眠れる森の美女』公演に行ってきた。見たのは初日(小出領子&M.ルグリ)と最終日(上野水香&M.ガニオ)。小出さんにとっては初のオーロラ、水香ちゃんにとっては東京バレエ団で初のオーロラ。さてどんな感じになるかな、と期待と一抹の不安をもって劇場へ。
結論から言えば、小出さんは素晴らしいオーロラだった。若干堅さもあったけど、技術的にも内からにじみ出る気品、そして愛らしい雰囲気どれもがオーロラにふさわしかった。ルグリの経験に裏打ちされたサポートの上手さもあって、終始安定して踊っていた。決して派手なタイプではないけど、日本人らしい繊細な表現と奥ゆかしさが出ていて好印象。これからもじっくり見守っていきたいダンサーです(次は是非ジゼルを踊って欲しい!)。
そして水香ちゃんであるが、技術的な問題点は特になく、舞台上での存在感もしっかりあった。ただ醸し出す雰囲気がいかにも「作っている」風に感じられて終始違和感が残った。なんというか、「ものすごく上手な発表会を見ている気分」とでも言うのだろうか、踊りやキャラクターに奥行が感じられないのだ。この辺りは見方の違いや好みも大きく反映しているところだと思うので、彼女の踊りを「素晴らしい!」という人もいるだろうけど、私には合わないようだ。
ルグリは怪我明けということもあり、また年齢も年齢なので往年のキレはなくなっていたが、それでも決めるところはしっかり決めるし、王子らしい気品、物腰、そしてサポートの上手さと、どれもが光っていた。マチュー・ガニオはとにかく美しい容姿なので、何をやっても決まってしまう。まだ若い事もあり安定感はまだ足りないけれど、今の彼でしかだせない初々しさというものがある。彼も少し前に膝を怪我していたようで、ジャンプの高さや豪快さはなかったけれど、美しいのでとりあえず良し。
脇で目に付いたのは、リラの精の大島由賀子さん、銀の精の佐伯知香さん、猫組の門西雅美さんと高橋竜太さん(以上初日)、カラボスの奈良春夏さん、ダイヤの精の長谷川智佳子さん、サファイアの精の西村真由美さん、猫組の加藤文さんと平野玲さん、それからオーロラの友人役の吉川留衣さん。
もちろん初日カラボスの井脇さんは圧倒的だったし、4人の王子役で出ていたプリンシパル3人衆(高岸さん、木村さん、後藤さん)は別格なので略。あと小出さんがフロリナでも踊っていたけど、やっぱりキレイだったな。
それにしてもここの美術はどうにかなんないのかなぁ。さすがに古くさ過ぎだよね。衣装はまだいいんだけどさ。
結構初役が多くてどうなることかと思っていたこの公演、終わってみれば結構楽しめました。やっぱり期待できる新しい人が出てくると、ワクワクするからね。



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